不動産会社のヒューリックが自社ビル90棟のうち40棟を建替える。

その理由がCO2削減25％達成とある。

営業戦略として企業の社会的責任が果たせるアドマイヤー企業

という地位を確保し、外資系の企業が省エネ対応ビルへの入居に

敏感に反応するとの予測をしている。

この予測は面白い。

日本企業のCO2対策に対する鈍感さと外資の敏感さを比較して

ビジネスチャンスとして捉えている点が絶妙とも言える。

先般アメリカ証券取引委員会が、将来発生するリスクの一つと

して、地球温暖化に対する項目を投資家に開示すべき事項として

可決した。これが意味する処は、温室効果ガスの削減を進めなかった

場合に、企業を取り巻く環境（顧客、取引先、金融機関、社会インフラ

、従業員、株主に対して発生が予測されること）に対するリスクを予測

して対応ができるか否かを記載するということになると考える。

であれば、たとえば外資における日本の最初の拠点である東京は

環境確保条例という世界の都市で最も先進的な規制を受けるので

ある。この規制に対応する省エネビルに入居する事はリスクヘッジ

として評価できると考えたとしても不思議ではない。

日本の企業は、今存亡の危機に瀕してそれどころではないといわん

ばかりに、先日閣議決定した地球温暖化対策基本法に9つの業界

団体が遺憾の意を露わにしている。リスクヘッジについては、外資系

企業を見習うところがある。今まさに省エネ法が本格適用される元年

と言える。本筋を見失うことなく進めて行かなければならない時。

当社も、こうしたニーズに対応するサービスを既に5年前から提供して

いるが、さらに顧客に喜ばれるサービスの開発を行い、期待に応えて

行きたい。