改正省エネ法で、従来全く規制の対象外であった企業も

エネルギー管理体制を敷く事が求められるようになった。

こうした会社では専任のスタッフがいない方が普通だ。

しかし、年間でエネルギーコスト（光熱費）１億円に達している

会社では管理体制を作らなくてはならない。

厄介なのは、国家資格か指定講習を受けたエネルギー管理企画推進者

を選任する必要がある点である。

更に大きな問題は、指定講習だ。

従来も、エネルギーの使い方を管理する指定工場があった。

この指定工場は、そこそこの規模であったので、管理者や管理員が

設置されていたが、今回の改正では会社単位でのエネルギー使用量という

基準で規制枠が格段に広がったため、
技術者ではない総務系、管理系の人

から「エネルギー管理企画推進者候補」を指定講習に向かわせている。

ところが、
指定講習機関では、何らその事に配慮をしていない。

つまり、総務・事務系の「初めて」エネルギー管理という言葉に接した人が

面倒で、やりたくなくなるように講習をしている点である。


エネルギー管理を少しでも勉強した技術者が来て、その技術者に講習

するのではない。

それは、今までの話しで、今年は違うのだ。

制度が変わって企画推進者になる為に来ている。

だから、指定講習の回数も増やし、定員も増やしている。

そこに来ている人がどういう人なのかを理解してない。

例年通りの講師で、馴れているかもしれない。

だが、人が違う事を全く理解して講義をしてない。

テキストを開かせて何の説明もせずに次に進む。

なんども遵守を「そんしゅ」と読み間違える大学教授が法規の説明。

ベテラン省エネ指導員と称する２名の講師が、

楽しい事もつまらなくなるように

説明する講義。

講習指定機関といっても日本では一つしかない。

午後の講義では講師が講義しながら居眠りしているのか、

ドンドン声量が下がり、ますます天才的につまらなく説明する。

シンポジュームと間違えて定期報告書と中長期計画の書式を長々と説明。

今から
未知のエネルギー企画推進として取り組むために、

会社を代表して

真剣に受講している人に恥ずかしいとは思わないのか・・・

きっと省エネの技術的な事は良く知っているのだろう。

知っている事と、人に教える事は違う。

学校でも同じ教科書と指導要領書を使っているのに

面白い授業と、眠くなる授業がある。それと同じだ。

良く分かっているから教えられるのではない。教える勉強と訓練を

ちゃんとした講師なら、こんな講義の仕方はしない。

そもそも、改正省エネ法の要は、エネルギー管理企画推進者にある。

その講習を冒涜するが如くの講師の人選は許し難い。

と私は感じた。

無料ではない。

提供された内容から見ると受益者として負担すべき金額を

遥かに超える高価な講習だ。

資格を得ないといけないから止むを得ず参加しているのであろうが、

それを良い事に、このような指定講習を行っている事は、

改正省エネ法の制度を「ぶち壊す」に等しい行為である事に

気づくべきであろう。

要の人材を育成すべき使命を知覚し、企画推進者（予定者）は別に

講習をすべきだ。私ならそうする。要の人材育成だから。

会社を代表して来ている大切な人材。会社の宝だから。