省エネを進めていく上で、導入決定者やその後の管理者が立ち会わない

お任せは、省エネの敵とお考え下さい。

この一番典型的な例が、保安点検です。

管理台帳と鍵を受け取りに事務所に技術者が来られます。

業務委託受けた電気保安技術者が点検をして、報告に来ます。

さあ、あたなたはどの程度その報告をちゃんとお聞きになりますか？

もし、とっても忙しい時だったら、「代わりに判を押して」と近くの人に頼むかも

しれません。しかし、この判を押した瞬間に、責任は委託者である貴方に

１００％転化されます。

ご存知でしたか？

電気はスイッチを入れたら来るのが当たり前。何で保安点検が義務付け

されているのか、その根本的な意味を理解していないのが普通なのかも

しれません。

技術者は、大切な事を貴方に伝えて手を打って欲しいのです。そう思って

貴方のところに、伝えた証として印鑑を求めているのです。

あなたは、この保安点検をする技術者と一緒に回った事がありますか？

当社のクライアントには、このことを薦めています。

仕組みが分るだけではなく、技術者が伝えようとする重要な事を理解する

事が出来るのです。何事においても共通の認識が必要です。

さて、省エネにおいてもこれと全く同じことが言えます。

昨日ＢＥＭＳのお話をしましたが、工場や大型の商業施設、パチンコホー

ルなどデマンドコントローラーと呼ばれる電気の使いすぎに対して制御を

してくれる機器があります。通常は空調を一時的に抑制する制御をします。

こうした優秀な機器も、その基準が人によって設定されているのですから、

来てくれた技術者にお任せしても、あなたの感覚とは異なります。だから、

全てお任せは最小公倍数の設定しか出来ないのです。

この設定一つで省エネの成果が変わるのです。

業者の中には「エネルギー管理の専門員を100名以上センターに待機させて、

遠隔で調整をするから、100％お任せ下さい」といって特徴をアピールする

会社もあります。

聡明な貴方は、このご提案をどう思われますか？

また、100％お任せは、省エネ効果が低いだけではなく、社員の省エネ意識

を高めるチャンスまで奪っている事にお気づきですか？

なじみの料理屋なら、貴方の嗜好を常に注意深く頭に刻み、貴方の喜ぶ姿

を目に浮かべて包丁を振るってくれることでしょう。

これがお任せではないでしょうか？

貴方が、100％お任せして関心を示していない業務委託の方法は、省エネ

のチャンスを奪っている事、見直してみませんか？